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日本酒の賞味期限と活用法

日本酒の賞味期限と活用法

日本酒を購入したり、贈り物でもらったりしたときに、賞味期限はいつまでだろうと思ったことはありませんか?

日本酒には賞味期限の表示はありません。記載されているのは製造年月です。

製造年月は、普通酒は日本酒が瓶に詰められた日、その他の特定名称酒(純米や大吟醸)は冷蔵貯蔵をするなどして、貯蔵後に製品として完成した日を指します。

日本酒には賞味期限がありません。

それは、アルコールそのものに殺菌作用があることと、お酒に「熟成」の概念があるためです。

同じお酒でも、しぼりたてと熟成された古酒では味わいの変化があります。

未開封のお酒であれば、基本的に腐ることはありませんが、密閉がきちんとされていなかったり、酸っぱい臭いがしたり、キラキラと白い線状のオリ(沈殿物)が見られたら残念ながら劣化しています。

日本酒を保管するときに気を付けたいのが「光」です。特に直射日光には弱く、紫外線の力で日本酒の成分が変化してしまい、異臭まで発生します。蛍光灯も良くありません。

日本酒の劣化を防ぐならば、光を遮るように新聞紙などで包んで日の当たらない場所で保管してください。

実は日本酒の瓶の色も大事です。日本酒の瓶の色で多いのは茶色と緑色です。これは紫外線をシャットアウトしてくれるからです。

基本的に日本酒に賞味期限はありませんが、美味しく飲める期間はあります。

未開栓で光が当たらず、涼しい場所(20℃前後)で保管した場合は以下の期間をおすすめします。

■生酒(常温流通可能な商品)・・・製造年月から約8か月間

■生酒以外の酒・・・製造年月から約1年間

開栓後は、冷蔵庫など冷暗所に保管し、なるべく早く飲み切りましょう。

それでも保存する場合はなるべく空気に触れなように小さな容器(綺麗に洗浄し、乾燥させたもの)に移して、保管してください。

一定期間を過ぎてしまったお酒は料理酒として煮炊きなど加熱する料理に使うと、食材に煮汁を染み込ませたり、臭みの成分を抑えたりする効果があります。

ただし、劣化したお酒は処分してください。

美味しいお酒は最良の状態で飲みたいものです。

ぜひ、美味しく飲める期間を逃さず、日本酒を堪能してみてください。